チオエステルのα-水素の酸性度 104回薬剤師国家試験問138の5

第104回薬剤師国家試験 問138の5

 

下記の記述の正誤を判定してみよう。

 

チオエステルのα-水素の酸性度 104回薬剤師国家試験問138の5

 

5 化合物dのチオエステルのα-水素の酸性度は、化合物aのものよりも低い。

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第104回薬剤師国家試験 問138の5 解答解説

 

チオエステルのα-水素の酸性度 104回薬剤師国家試験問138の5

 

5 × 化合物dのチオエステルのα-水素の酸性度は、化合物aのものよりも低い。
→ 〇 化合物dのチオエステルのα-水素の酸性度は、化合物aのものよりも高い。

 

共役塩基の安定性が高いほど、元の酸の酸性度は高い。
共役塩基は、負電荷が広く分散されるほど安定性が高い。

 

本問のaとdはいずれもカルボニル(C=O)に隣接するCHがある。このCHのHをα水素と呼ぶ。
カルボニルに隣接するCHについて、このCHがH+を放出することで生成する共役塩基(C:‐)は、共鳴により隣接するカルボニルとの間で負電荷が分散されるため安定性が高い。よって、カルボニル(C=O)に隣接するCHは比較的に酸性度が高い。

 

 

★ 2つのカルボニルに隣接するCHは、1つのカルボニルに隣接するCHよりも酸性度は強い。
dのように2つのカルボニルに隣接するCHは、共役塩基の負電荷が2つのカルボニルとの間で分散されるため、1つのカルボニルに隣接するCHよりも共役塩基の安定性は高く、元のCHの酸性度は強い。

 

・aの共役塩基の負電荷は1つのカルボニルとの間で共鳴安定化

 

チオエステルのα-水素の酸性度 104回薬剤師国家試験問138の5

 

 

・dの共役塩基の負電荷は2つのカルボニルとの間で共鳴安定化

 

チオエステルのα-水素の酸性度 104回薬剤師国家試験問138の5

 

 

α水素の酸性度の比較については、下記の問題も見ておこう。
ケトン,ジケトン,ジエステルの酸性度 94回問4d

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