ベンゼン環の電子求引基と電子密度  ニトロ基とハロゲンの置換の比較 92回薬剤師国家試験問11d

第92回薬剤師国家試験 問11d
次のニフェジピン及びアムロジピンの構造と性質に関する記述dの正誤を判定してみよう。

 

ベンゼン環の電子求引基と電子密度  ニトロ基とハロゲンの比較 92回問11d

 

d アムロジピンのベンゼン環は、ニフェジピンのベンゼン環よりも電子密度が高い。

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薬剤師国家試験過去問題集 化学 芳香族化合物

 

第92回薬剤師国家試験 問11d 解答解説

 

ベンゼン環の電子求引基と電子密度  ニトロ基とハロゲンの比較 92回問11d

 

d ○ アムロジピンのベンゼン環は、ニフェジピンのベンゼン環よりも電子密度が高い。

 

ニフェジピンのベンゼン環にはニトロ基(O,Nの不飽和結合を含む官能基)が置換し、アムロジピンのベンゼン環にはクロロ基(ハロゲン)が置換している。
O,Nの不飽和結合を含む官能基とハロゲンは、どちらも芳香環に対して総合的に電子求引性電子効果を与えるが、O,Nの不飽和結合を含む官能基の方が電子求引性は強い。
よって、ニトロ基が置換するニフェジピンのベンゼン環の方が、クロロ基が置換するアムロジピンのベンゼン環よりも電子密度が低い。

 

★ 芳香族化合物における置換基による求電子置換反応の進行の比較

 

ベンゼン環の電子求引基と電子密度  ニトロ基とハロゲンの比較 92回問11d

 

 

芳香族求電子置換反応の配向性・反応性については下記のリンク先を参照
芳香族求電子置換反応の配向性・反応性

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