薬剤師国家試験過去問題集 プロドラッグ

プロドラッグとその親化合物及びプロドラッグ化の目的 108回薬剤師国家試験問171

108回薬剤師国家試験 問171
プロドラッグとその親化合物及びプロドラッグ化の目的の組合せとして、正しいのはどれか。2つ選びなさい。

 

108回薬剤師国家試験問171 プロドラッグとその親化合物及びプロドラッグ化の目的

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108回薬剤師国家試験 問171 解答解説

 

プロドラッグとその親化合物及びプロドラッグ化の目的の組合せとして、
正しいのは3と4である。

 

108回薬剤師国家試験問171 プロドラッグとその親化合物及びプロドラッグ化の目的

 

 

◆ 1:レボドパについて
レボドパは、ドパミンを親化合物とするプロドラッグであり、その目的は脳内への移行性改善である。
ドパミンは血液脳関門を通過できないが、レボドパはアミノ酸トランスポーターのLAT1により脳内に移行される。LAT1(L-type amino acid transporter 1)は、フェニルアラニン,トリプトファン,ロイシンなどの中性アミノ酸を輸送するトランスポーターである。脳内移行したレボドパは、脱炭酸酵素により脱炭酸されてドパミンとなり、薬効を発揮する。

 

108回薬剤師国家試験問171 プロドラッグとその親化合物及びプロドラッグ化の目的

 

 

◆ 2:フルスルチアミンについて
フルスルチアミン(アリナミン)は、チアミン(ビタミンB1)を親化合物とするプロドラッグであり、その目的は消化管での安定性の向上、および、受動拡散の促進による消化管吸収の改善である。

 

詳細は下記のリンク先を参照
フルスルチアミンのプロドラッグ化の目的 108回問171の2

 

 

◆ 3:テガフールについて
テガフールは、5-フルオロウラシル(5-FU)を親化合物とするプロドラッグであり、その目的は作用の持続性改善である。テガフールは生体内で肝臓のCYP2A6などで代謝され、5-フルオロウラシルとなる。
テガフールは徐々に5-フルオロウラシルに変換されるので、作用が持続する。

 

108回薬剤師国家試験問171 プロドラッグとその親化合物及びプロドラッグ化の目的

 

5-フルオロウラシルは、細胞内で5-フルオロデオキシウリジン-5´-一リン酸(FdUMP)に代謝され、チミジル酸シンターゼ(チミジル酸合成酵素)と共有結合を形成し、
これを不可逆的に阻害する。

 

テガフールは単剤(フトラフール)の他、
テガフール,ギメラシル,オテラシルカリウムの3剤の配合剤(ティーエスワン配合剤)として用いられる。
下記のリンク先を参照
ティーエスワンの作用機序

 

他の5−フルオロウラシルのプロドラッグとしてはドキシフルリジンとカペシタビンが有名であり、
これらは腫瘍細胞内での選択的活性化を目的としたプロドラッグである。
詳細は下記のリンク先を参照
ドキシフルリジンとカペシタビンのプロドラッグ化の目的 87回問172a

 

 

◆ 4:バラシクロビルについて
バラシクロビル(バルトレックス)は、アシクロビルを親化合物とするプロドラッグであり、その目的はトランスポーターを利用した消化管吸収の増大である。

 

詳細は下記のリンク先を参照
バラシクロビル プロドラッグの目的 96回問178の2

 

 

◆ 5:バカンピシリンについて
バカンピシリン(ペングッド)は、アンピシリンを親化合物としてエステル化したプロドラッグであり、その目的は消化管内での安定性向上および受動拡散の促進による消化管吸収の増大である。
詳細は下記のリンク先を参照
バカンピシリン プロドラッグの目的 96回問178の1

 

★ 他サイトさんの解説リンク
108回問171(e-RECさん)

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