化学電池の放電とギブズエネルギー変化 100回薬剤師国家試験問95

第100回薬剤師国家試験 問95
NAD+及びCH3CHOの還元反応及び標準電位を以下に示した。

 

化学電池の放電とギブズエネルギー変化 100回薬剤師国家試験問95

 

pH 7、25℃における、NAD+/NADH 及びCH3CHO/CH3CH2OH からなる化学電池が放電するときの標準ギブズエネルギー変化(kJ・mol-1)の値に最も近いのはどれか。1つ選びなさい。
化学電池の放電とギブズエネルギー変化 100回薬剤師国家試験問95

 

1 −49.9  
2 −23.7  
3 −11.9  
4 11.9  
5 23.7

トップページ へ

 

薬剤師国家試験過去問解答解説の科目別まとめ

 

薬剤師国家試験過去問題集 物理 電気化学・電池

 

第100回薬剤師国家試験 問95 解答解説

 

定温定圧下、化学電池の放電から取り出せるの有用な仕事の最大値(w)は、ギブズエネルギーの減少量(僭)に等しい。

 

このことから、
本問の化学電池が放電するときの標準ギブズエネルギー変化(僭゜)は、
電子の化学量論係数をn,標準起電力をE゜,ファラデー定数をFとすると、
次式で求められる。

 

僭゜ = −w
僭゜ = −(n・F・E゜)

 

化学電池の放電とギブズエネルギー変化 100回薬剤師国家試験問95

 

本問の半電池の標準電位は、
CH3CHO/CH3CH2OHの方が
NAD+/NADHよりも高いため、

 

CH3CHO/CH3CH2OHが正極(カソード)、
NAD+/NADHが負極(アノード)となり、

 

全電池反応は
CH3CHO  + NADH + H+
→ CH3CH2OH + NAD+
となる。

 

本問の化学電池では、電子の化学量論係数は2である。

 

標準起電力 = (正極の標準電位) − (負極の標準電位)
で求められる。
よって、この化学電池での標準起電力(E゜)は、
E゜= (−0.197V) − (−0.320V)
E゜= 0.123V
である。

 

したがって、
本問の化学電池が放電するときの標準ギブズエネルギー変化(僭゜)は、
下記のように求められる。

 

僭゜= −w
僭゜= −(n・F・E゜)
化学電池の放電とギブズエネルギー変化 100回薬剤師国家試験問95

 

 

化学電のが放電のギブズエネルギー変化(僭)については、
下記のリンク先を参照

 

化学電池の放電の酸化還元反応とギブズ自由エネルギー変化

 

 

★他サイトさんの解説へのリンク
100回問95(e-RECさん)

トップへ戻る