消化管からの吸収率が最も高い薬物はどれか 101回薬剤師国家試験問41
101回薬剤師国家試験 問41
消化管からの吸収率が最も高い薬物はどれか。1つ選びなさい。
1 インスリン
2 ゲンタマイシン
3 スキサメトニウム
4 セファレキシン
5 バンコマイシン
101回薬剤師国家試験 問41 解答解説
消化管からの吸収率が最も高い薬物は、
4のセファレキシンである。
セファレキシンは、小腸粘膜のペプチドトランスポーターPEPT1が介在する輸送により吸収される。
PEPT1は、H+/ペプチド共輸送体であり、二次性能動輸送の担体である。
関連問題
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以下、他の選択肢について
1のインスリンはペプチドである。
ペプチドは分子量が大きく、消化管からの吸収率は低い。
また、ペプチドは消化管内の酸や酵素で変性・分解しやすい。
一般に、分子量が大きいほど消化管吸収は低下し、
分子量が500を超えると薬物の消化管吸収は大きく低下する。
2のゲンタマイシンはアミノグリコシド系抗生物質である。
アミノグリコシド系抗生物質は、水溶性が高く消化管からの吸収率は低い。
3のスキサメトニウムは4級アンモニウム構造を持つので、
消化管からの吸収率は低い。
一般に、イオン性の薬物は、脂溶性が低く、単純拡散により生体膜を透過しにくいので、消化管吸収は不良である。
5のバンコマイシンはグリコペプチド系抗生物質である。
グリコペプチド系抗生物質は、水溶性が高く消化管からの吸収率は低い。
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