親水性薬物の経皮吸収における最大の障壁 103回薬剤師国家試験問42

103回薬剤師国家試験 問42
親水性薬物の経皮吸収における最大の障壁はどれか。1つ選びなさい。
1 皮脂腺
2 真皮層
3 毛嚢
4 角質層
5 毛細血管

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103回薬剤師国家試験 問42 解答解説

 

親水性薬物の経皮吸収における最大の障壁は、
4の角質層である。

 

薬物が経皮吸収される経路として、単純拡散により表皮から真皮に至り、真皮の毛細血管から全身循環血に移行する経路(皮膚透過経路)が一般的である。
角質層は外部からの物質の侵入に対する第一のバリアーであり、
皮膚透過経路での薬物吸収における最大の障壁となる。
角質層は死んだ細胞と細胞間の脂質が大きな割合を占め、水分は比較的少ない。
よって、脂溶性薬物や低分子薬物(分子量500以下)の経皮吸収性は高く、
水溶性薬物や高分子薬物の経皮吸収性は低い。

 

なお、薬物が経皮吸収される経路として、皮膚透過経路以外に、毛嚢や皮脂腺・汗腺などの付属器官から吸収される経路(付属器官経路)もある。
ただし、これら付属器官は有効面積が小さいため、薬物の経皮吸収における付属器官経路の寄与は小さい。
関連問題
経皮吸収の付属器官経路 96回問152の4

 

 

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