薬剤師国家試験過去問題集 DDSの総合問題

アムホテリシンBの注射用リポソーム製剤 93回薬剤師国家試験問178の3

93回薬剤師国家試験 問178の3
DDS製剤とその目的の正誤を判定してみよう。

 

3 アムホテリシンBの注射用リポソーム製剤は、病巣部位への移行性の向上を目的としている。

トップページへ

 

薬剤師国家試験過去問題 科目別まとめ一覧 へ

 

薬剤師国家試験過去問題 DDSの総合問題 一覧へ

 

 

93回薬剤師国家試験 問178 解答解説

 

3 〇 アムホテリシンBの注射用リポソーム製剤は、病巣部位への移行性の向上を目的としている。

 

リポソームの脂質膜に、脂溶性の抗真菌薬であるアムホテリシンBを封入した注射剤として、アムビゾーム点滴静注用がある。
真菌の感染部位は、血管透過性が亢進しているので、正常組織に比べて高分子の移行性が高い。
そのため、高分子のリポソームにアムホテリシンBを封入して投与することで、選択的に感染部位に薬剤を到達させることができる。
よって、アムビゾーム点滴静注用は、受動的ターゲティング製剤であり、真菌感染症に対するアムホテリシンBの治療効率を高め、腎障害等の副作用を抑制すると考えられている。

トップへ戻る