98回薬剤師国家試験問94の4

第98回薬剤師国家試験 問94の4
互いに混ざり合わない2つの液相間における分配平衡に関する記述の正誤を判定してみよう。

 

4 それぞれの液相における溶質の標準化学ポテンシャルが温度に依らず一定の時、定圧下で液相の温度を上昇させると、分配係数は低下する。

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98回薬剤師国家試験問94の4 解答解説

 

4 × それぞれの液相における溶質の標準化学ポテンシャルが温度に依らず一定の時、定圧下で液相の温度を上昇させると、分配係数は低下する。

 

→ 〇 それぞれの液相における溶質の標準化学ポテンシャルが温度に依らず一定の時、定圧下で液相の温度を上昇させると、分配係数は系によって上昇する場合もあれば低下する場合もある。

 

 

分配平衡に関して、温度変化に対する分配係数KDの変化についての問である。

 

2つの互いに混ざり合わない溶媒AとBから成る二液相における、ある溶質Sの化学種T形(ST)の分配について、

 

溶質の標準化学ポテンシャルが温度に依らず一定の時、温度を上昇させると分配係数は 98回薬剤師国家試験問94の4

 

分配平衡に関して次のことが成り立つ。

 

溶質の標準化学ポテンシャルが温度に依らず一定の時、温度を上昇させると分配係数は 98回薬剤師国家試験問94の4

 

溶質の標準化学ポテンシャルが温度に依らず一定の時、温度を上昇させると分配係数は 98回薬剤師国家試験問94の4

 

上式より、
それぞれの液相における溶質の標準化学ポテンシャル(μ゜A,μ゜B)が温度に依らず一定の時、標準化学ポテンシャルの差(μ゜A−μ゜B)も温度の変化に依らず一定となる。
その場合、定圧下での温度変化に対する分配係数KDの変化の仕方は、
標準化学ポテンシャルの差(μ゜A−μ゜B)の正・負によって異なる。

 

・(μ゜A−μ゜B)>0 の場合
温度が上昇すると分配係数KDは低下し、温度が低下すると分配係数KDは上昇する。

 

・(μ゜A−μ゜B)<0 の場合
温度が上昇すると分配係数KDは上昇し、温度が低下すると分配係数KDは低下する。

 

 

★参考外部サイトリンク
分配平衡(yakugaku labさん)

 

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98回問94(yakugaku labさん)

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