分析法の真度,精度とは 97回薬剤師国家試験問96の1
97回薬剤師国家試験 問96の1
医薬品分析法のバリデーションに関する下記の記述の正誤を判定してみよう。
1 「真度」とは、均質な検体から採取した複数の試料を繰り返し分析して得られる一連の測定値が、互いに一致する程度のことである。
97回薬剤師国家試験 問96の1 解答解説
1 × 「真度」とは、均質な検体から採取した複数の試料を繰り返し分析して得られる一連の測定値が、互いに一致する程度のことである。
→ 〇 「精度」とは、均質な検体から採取した複数の試料を繰り返し分析して得られる一連の測定値が、互いに一致する程度のことである。
★ 真度(正確さ)
真度(正確さ)とは、
分析法で得られる測定値の偏りの程度を示すパラメーターであり、
測定値と真の値の一致の程度を表す。
真度は測定値の総平均と真の値との差で表され、
この差が小さいほど分析法の正確さが高いことを意味する。
★ 精度
精度とは、複数の試料を繰り返し分析して得られる一連の測定値が、互いに一致する程度のことであり、測定値のばらつきの程度を示す。
精度は測定値の分散,標準偏差,相対標準偏差として表され、
これらの値が小さいほど、測定値のばらつきの程度は小さく、
分析法の精度は高いことを意味する。
なお、分析法の精度が高い(測定値のばらつきが小さい)ことと、
正確さが高い(真度が良い)ことは別問題なので注意が必要。