日本薬局方の経口投与する製剤に関する記述 108回薬剤師国家試験問179
108回薬剤師国家試験 問179
日本薬局方における経口投与する製剤に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選びなさい。
1 別に規定するもののほか、冷所に保存する。
2 微生物による汚染に関する規定はない。
3 即放性製剤は、通例、有効成分の溶解性に応じた溶出挙動を示す。
4 懸濁剤は、別に規定するもののほか、溶出試験法に適合する。
5 崩壊試験法は、製剤中の有効成分が完全に溶解するかを確認する試験である。
108回薬剤師国家試験 問179 解答解説
◆ 1について
1 × 別に規定するもののほか、冷所に保存する。
→ 〇 別に規定するもののほか、室温に保存する。
日本薬局方通則に下記の規定がある。
「製剤は,別に規定するもののほか,室温で保存する」
室温とは1〜30℃である。
関連問題
室温とは 92回172c
◆ 2について
2 × 微生物による汚染に関する規定はない。
日本薬局方通則に下記の規定がある。
「非無菌製剤であっても,微生物による汚染や増殖を避け,必要に応じて,微生物限度試験法又は生薬及び生薬を主たる原料とする製剤の微生物限度試験法を適用する」
◆ 3について
3 〇 即放性製剤は、通例、有効成分の溶解性に応じた溶出挙動を示す。
日本薬局方の製剤総則に下記の記載がある。
「経口投与する即放性製剤は,製剤からの有効成分の放出性を特に調節していない製剤で,通例,有効成分の溶解性に応じた溶出挙動を示す」
◆ 4について
4 〇 懸濁剤は、別に規定するもののほか、溶出試験法に適合する。
懸濁剤は,有効成分を微細均質に懸濁した経口液剤であり、
別に規定するもののほか,溶出試験法に適合すると規定されている。
溶出試験は,経口製剤について溶出試験規格に適合しているかどうかを判定するために行うものであるが,併せて著しい生物学的非同等を防ぐことを目的としている。
◆ 5について
5 × 崩壊試験法は、製剤中の有効成分が完全に溶解するかを確認する試験である。
崩壊試験法は,製剤中の有効成分が完全に溶解するかどうかを確認することを目的としていない。
日本薬局方に下記の規定がある。
「崩壊試験法は,錠剤,カプセル剤,顆粒剤,シロップ用剤,丸剤が試験液中,定められた条件で規定時間内に崩壊するかどうかを確認する試験法である.崩壊試験法は,製剤中の有効成分が完全に溶解するかどうかを確認することを目的としていない」
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