日本薬局方通則に関する記述 89回薬剤師国家試験問169
89回薬剤師国家試験 問169
日本薬局方通則に関する記述の正誤について、正しいものはどれか。
a 医薬品の試験に用いる水は「蒸留水」とする。
b 溶液の濃度を(1→10)で示したものは、固形の薬品は1 g、液状の薬品は1 mLを溶媒10 mLに溶かす割合を示す。
c 医薬品の試験の操作において、「直ちに」とあるのは、通例、前の操作の終了から30分以内に次の操作を開始することを意味する。
d 標準温度は20 ℃とする。
89回薬剤師国家試験 問169 解答解説
◆ aについて
a × 医薬品の試験に用いる水は「蒸留水」とする。
医薬品の試験に用いる水は,
試験を妨害する物質を含まないなど,試験を行うのに適した水とする。
必ずしも蒸留水である必要はない。
◆ bについて
b × 溶液の濃度を(1→10)で示したものは、固形の薬品は1 g、液状の薬品は1 mLを溶媒10 mLに溶かす割合を示す。
溶液の濃度を(1→10)で示したものは、固形の薬品は1 g、液状の薬品は1 mLを溶媒に溶かして全量10mLにすることを示す。
◆ cについて
c 医薬品の試験の操作において、「直ちに」とあるのは、通例、前の操作の終了から30分以内に次の操作を開始することを意味する。
→ 〇 医薬品の試験の操作において,「直ちに」とあるのは,通例,前の操作の終了から30秒以内に次の操作を開始することを意味する.
◆ dについて
d 〇 標準温度は20 ℃とする。
標準温度は20℃,常温は15〜25℃,室温は1〜30℃,
微温は30〜40℃とする.
冷所は,別に規定するもののほか,1〜15℃の場所とする.
なお、医薬品の試験は,別に規定するもののほか常温で行い,操作直後に観察するものとする.
ただし,温度の影響のあるものの判定は,標準温度における状態を基準とする.