ナブメトンの化学名 98回薬剤師国家試験問101の1

第98回薬剤師国家試験 問101の1
以下の日本薬局方収載医薬品の構造式と化学名の組み合わせの正誤を判定してみよう。

 

ナブメトンの化学名 98回薬剤師国家試験問101の1

 

3-(6-Methoxynaphthalen-2-yl)propan-2-one

トップページへ

 

薬剤師国家試験過去問題 科目別まとめ一覧 へ

 

薬剤師国家試験過去問題集 化学 化合物の命名

 

 

第98回薬剤師国家試験 問101の1 解答解説

 

ナブメトンの化学名 98回薬剤師国家試験問101の1

 

1.× 3-(6-Methoxynaphthalen-2-yl)propan-2-one
→ 〇 4-(6-Methoxynaphthalen-2-yl)butan-2-one

 

設問の化合物はNSAIDsのナブメトン(レリフェン)である。

 

◆ 主基・母核

 

主基はケトンで、母核(主鎖)は炭素数4のケトンである。ケトンを含む母核の炭素番号の付け方は、母核の端から数えてケトンのCOのCの番号ができるだけ小さくなるように付ける。
よって、母核+接頭語は、butan-2-oneとなる。

 

ナブメトンの化学名 98回薬剤師国家試験問101の1

 

 

◆ 置換基の命名
母核のbutan-2-oneの4位にMethoxynaphthalenが置換している。
ナフタレン骨格は炭素番号の付け方が決められている。
ナフタレン(日本薬学会さん)

 

それを勘案しつつ、
ナフタレンの炭素のうち、母核に結合している炭素の方が小さい番号になるようにすると、
(6-Methoxynaphthalen-2-yl)となる。

 

以上より、ナブメトン(レリフェン)の化学名は、
4-(6-Methoxynaphthalen-2-yl)butan-2-one
となる。

 

ナブメトンの化学名 98回薬剤師国家試験問101の1

 

ナブメトン(レリフェン)の添付文書上の作用機序は下記の通り。
ナブメトンは経口投与されたとき未変化体のまま吸収され、体内で速やかに活性代謝物に変換される。この活性代謝物6-メトキシ-2-ナフチル酢酸はシクロオキシゲナーゼ活性抑制作用を有し、プロスタグランジン生合成を阻害することによって、抗炎症、鎮痛作用を発揮する。

 

 

★参考外部サイトリンク
命名法(猫でもわかる有機化学さん)

 

IUPAC命名法(ヘテロ)(薬学これでOKさん)

トップへ戻る