製剤に用いられる容器及び包装 102回薬剤師国家試験問177

102回薬剤師国家試験 問177
製剤に用いられる容器及び包装に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選びなさい。
1 容器とは、医薬品を入れるもので、栓、蓋なども含む。
2 密閉容器とは、通常の取扱い、運搬又は保存状態において、固形又は液状の異物が混入せず、内容医薬品の損失、風解、潮解又は蒸発を防ぐことができる容器である。
3 包装適格性には、製剤の保護、製剤と包装の適合性、包装に用いる資材の安全性及び投与時の付加的な機能の要素が含まれる。
4 1mL のアンプル容器に充填された注射液についても、その容器に記載する名称は省略できない。
5 吸入エアゾール剤に用いられる定量噴霧式吸入器には、通例、気密容器を用いる。

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102回薬剤師国家試験 問177 解答解説

 

◆ 1について
1 〇 容器とは、医薬品を入れるもので、栓、蓋なども含む。

 

◆ 2について
2 × 密閉容器とは、通常の取扱い、運搬又は保存状態において、固形又は液状の異物が混入せず、内容医薬品の損失、風解、潮解又は蒸発を防ぐことができる容器である。

 

密閉容器とは,通常の取扱い,運搬又は保存状態において,固形の異物が混入することを防ぎ,内容医薬品の損失を防ぐことができる容器をいう。

 

なお、2の記述の「通常の取扱い,運搬又は保存状態において,固形又は液状の異物が侵入せず,内容医薬品の損失,風解,潮解又は蒸発を防ぐことができる容器」は、気密容器である。

 

関連問題
密封容器とは 95回問178b

 

 

◆ 3について
3 〇 包装適格性には、製剤の保護、製剤と包装の適合性、包装に用いる資材の安全性及び投与時の付加的な機能の要素が含まれる。

 

 

◆ 4について
4 × 1mL のアンプル容器に充填された注射液についても、その容器に記載する名称は省略できない。

 

日本薬局方製剤総則の注射剤の項に下記の記載がある。
「本剤で2 mL以下のアンプル又はこれと同等の大きさの直接の容器若しくは直接の被包に収められたものについては,その名称中の「注射液」,「注射用」又は「水性懸濁注射液」の文字の記載は「注」,「注用」又は「水懸注」の文字の記載をもって代えることができる。
2 mLを超え10 mL以下のアンプル又はこれと同等の大きさのガラスそのほかこれに類する材質からなる直接の容器で,その記載がその容器に直接印刷されているものに収められた本剤についても,同様に記載を省略することができる。」

 

 

◆ 5について
5 × 吸入エアゾール剤に用いられる定量噴霧式吸入器には、通例、気密容器を用いる。
→ 〇 吸入エアゾール剤に用いられる定量噴霧式吸入器には、通例、密封容器を用いる。

 

吸入エアゾール剤の吸入器は加圧式定量噴霧式吸入器(pressured metered dose inhaler:pMDI)と呼ばれ、
その容器には、耐圧性の密封容器が用いられる。
密封容器とは,通常の取扱い,運搬又は保存状態において,気体の侵入しない容器をいう。

 

関連問題
吸入粉末剤に用いる容器 98回問178の3

 

 

★ 他サイトさんの解説リンク
102回問177(e-RECさん)

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