固体分散体の溶解と過飽和 103回薬剤師国家試験問174の5

103回薬剤師国家試験 問174の5
固形製剤中における医薬品の分子集合体の性質に関する記述の正誤を判定してみよう。

 

5 医薬品を分子状態で水溶性高分子に分散させた粉体から医薬品を溶出させるとき、医薬品のみかけの溶解度が過飽和を示すことがある。

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103回薬剤師国家試験 問174の5 解答解説

 

5 〇 医薬品を分子状態で水溶性高分子に分散させた粉体から医薬品を溶出させるとき、医薬品のみかけの溶解度が過飽和を示すことがある。

 

薬物が担体となる高分子に分散された粉体を固体分散体と呼ぶ。
固体分散体製剤の目的の多くは、薬物を非晶質化することで溶解性を改善することであるが、
非晶質の溶解度は過飽和を示すことがある。
過飽和とは物質が溶解度以上に溶けることである。
また、一般に非晶質は不安定であるが、固体分散体とすることで非晶質の安定性を高めることができる。
固体分散体製剤の担体高分子として、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、メタクリル酸−メタクリレートコポリマーなどがある。

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