酢酸フタル酸セルロースは無水フタル酸と部分アセチル化セルロースとの反応生成物？ 88回薬剤師国家試験問175b
88回薬剤師国家試験 問175b
製剤に用いられる日本薬局方収載のセルロース類に関する記述の正誤を判定してみよう。
b 酢酸フタル酸セルロースは、無水フタル酸と部分アセチル化セルロースとの反応生成物であり、腸溶性コーティングに用いられる。
88回薬剤師国家試験 問175b 解答解説
b 〇 酢酸フタル酸セルロースは、無水フタル酸と部分アセチル化セルロースとの反応生成物であり、腸溶性コーティングに用いられる。
酢酸フタル酸セルロース（セルロースアセテートフタレート，セラセフェート：CAP）は、無水フタル酸と部分アセチル化セルロースとの反応生成物であり、セルロースの酢酸またはフタル酸の混合エステルであり、セルロースのヒドロキシ基の一部にアセチル基(−COCH3) とカルボキシベンゾイル基(−COC6H4COOH)がエステル結合した半合成高分子である。
酢酸フタル酸セルロース（セラセフェート）のようなフタル酸エステルは、酸性では溶けず、アルカリ性で溶けるため、腸溶性コーティング剤として汎用される。