モル伝導率と濃度の平方根との関係 97回薬剤師国家試験問93

97回薬剤師国家試験 問93
図は、3 種類の電解質(NaOH,CH3COOH,NaCl) 溶液のモル伝導率(Λ) と濃度(c)の平方根との関係を示している。図中のa 〜 c と電解質の正しい組合せはどれか。1つ選びなさい。

 

モル伝導率と濃度の平方根との関係 97回薬剤師国家試験問93

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97回薬剤師国家試験 問93 解答解説

 

正解は2である。

 

モル伝導率と濃度の平方根との関係 97回薬剤師国家試験問93

 

 

◆ a,bについて
a,bのグラフは濃度の上昇とともにモル伝導率が徐々に低下しているが、濃度変化に対するモル伝導率の変動度は小さい。これは強電解質の特徴である。
図のグラフのように強電解質の希釈溶液は、モル伝導率(Λ)は濃度の平方根(√c)に対して直線的に減少する。
中でも、aのモル伝導率は相対的に高い値を示す。これはH+またはOH−の極限モル伝導率の特徴である。
H+またはOH−のモル伝導率が特に高い理由は、水素結合の生成と切断を介してこれらのイオンの移動が起こるためと考えられている。
よって、aはNaOH、bはNaClが該当すると考えられる。

 

 

◆ cのグラフ
cのグラフは、非常に低い濃度では著しく高いモル伝導率を示すが、
濃度上昇とともに急激にモル伝導率が低下している。

 

CH3COOHのような弱電解質では、
濃度の上昇とともに解離度が低下する。
よって、弱電解質は、
非常に低い濃度では著しく高いモル伝導率を示すが、
濃度が高くなると急激にモル伝導率が小さくなる。
よって、cのグラフはCH3COOHが該当すると考えられる。

 

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