酢酸誘導体(カルボン酸誘導体)の求核試薬との反応速度の大小 95回薬剤師国家試験問4d

第95回薬剤師国家試験 問4d
下記の酢酸誘導体について、求核試薬(例えばOH-)との反応速度の大小を比較してみよう。

 

塩化アセチル(acetyl chloride)
無水酢酸(acetic anhydride)
酢酸エチル(ethyl acetate)
アセトアミド(acetamide)

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第95回薬剤師国家試験 問4d 解答解説

 

カルボン酸・カルボン酸誘導体(R-CO-L)と求核試薬(Nu)との反応として一般に起こりやすいのは求核アシル置換反応であり、結果として、
脱離基(L)がNuに置換したもの(R-CO-Nu)と
脱離基のアニオン(L−)が生成する。

 

カルボン酸・カルボン酸誘導体を基質とする求核アシル置換反応については下記のリンク先を参照
カルボン酸・カルボン酸誘導体の求核アシル置換反応の概要

 

カルボン酸誘導体の種類間の求核アシル置換反応の反応速度・反応性(アシル化剤としての反応性)について、
反応性の高いものから、
酸ハロゲン化物>酸無水物>エステル>アミドと並ぶ。

 

詳細は下記のリンク先を参照
カルボン酸誘導体の反応性(反応速度)・安定性の序列

 

よって、カルボン酸誘導体である酢酸誘導体について、
求核試薬との反応速度・反応性(アシル化剤としての反応性)は、
速いものから、
塩化アセチル(酸ハロゲン化物) >
無水酢酸(酸無水物) >
酢酸エチル(エステル) >
アセトアミド(アミド)
という序列になる。

 

酢酸(カルボン酸)誘導体の求核試薬との反応速度の大小 95回問4d

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