94回薬剤師国家試験問33 日本薬局方における原子吸光光度法
94回薬剤師国家試験 問33
日本薬局方における原子吸光光度法の記述のうち、正しいものはどれか。
1 原子吸光光度法は、光が原子蒸気層を通過するとき、励起状態の原子が特有の波長の光を吸収する現象を利用し、試料中の元素量を測定する方法である。
2 装置は、光源部、試料原子化部、分光部、測定部及び表示記録部からなり、光源にはキセノンランプが用いられる。
3 試料原子化法には、フレーム方式、電気加熱方式及び冷蒸気方式がある。
4 原子スペクトルは、紫外可視吸収スペクトルと同様に連続スペクトルである。
5 定量には、検量線法、標準添加法及び内標準法を用いるが、干渉やバックグラウンドの補正はほとんど必要ない。
94回薬剤師国家試験 問33 解答解説
◆ 1について
1 × 原子吸光光度法は、光が原子蒸気層を通過するとき、励起状態の原子が特有の波長の光を吸収する現象を利用し、試料中の元素量を測定する方法である。
→ 〇 原子吸光光度法は、光が原子蒸気層を通過するとき、励起状態の原子が特有の波長の光を吸収する現象を利用し、試料中の元素量を測定する方法である。
詳細は下記のリンク先を参照
原子吸光光度法の原理 89回問32abc
◆ 2について
2 × 装置は、光源部、試料原子化部、分光部、測定部及び表示記録部からなり、光源にはキセノンランプが用いられる。
→ 〇 原子吸光光度法の装置は、光源部、試料原子化部、分光部、測定部及び表示記録部からなり、光源には主に中空陰極ランプが用いられる。
詳細は下記のリンク先を参照
原子吸光光度法の光源 94回問33の2
◆ 3について
3 〇 原子吸光光度法の試料原子化法には、フレーム方式、電気加熱方式及び冷蒸気方式がある。
詳細は下記のリンク先を参照
原子吸光光度法の試料原子化法 94回問33の3
◆ 4について
4 × 原子スペクトルは、紫外可視吸収スペクトルと同様に連続スペクトルである。
→ 〇 原子スペクトルは、紫外可視吸収スペクトルと異なり線スペクトルである。
詳細は下記のリンク先を参照
原子吸光光度法は線スペクトル 94回問33の4
◆ 5について
5 × 定量には、検量線法、標準添加法及び内標準法を用いるが、干渉やバックグラウンドの補正はほとんど必要ない。
→ 〇 原子吸光光度法での定量には、検量線法、標準添加法及び内標準法を用いるが、干渉やバックグラウンドの補正が必要である。
詳細は下記のリンク先を参照
原子吸光光度法での干渉 94回問33の5