遺伝子多型により、イソニアジドの体内動態に大きく影響を及ぼす代謝酵素 99回薬剤師国家試験問43
99回薬剤師国家試験 問43
遺伝子多型により、イソニアジドの体内動態に大きく影響を及ぼす代謝酵素はどれか。1つ選びなさい。
1 CYP1A2
2 CYP2C19
3 CYP2D6
4 UGT1A1
5 NAT2
99回薬剤師国家試験 問43 解答解説
遺伝子多型により、
イソニアジドの体内動態に大きく影響を及ぼす代謝酵素は、
選択肢5のN−アセチル転移酵素2(NAT2)である。
イソニアジド(イスコチン)は、
主にN−アセチル転移酵素2(NAT2)により、
ヒドラジン部分(−NH−NH2)がアセチル化され、不活化する。
NAT2には遺伝子多型が存在し、
アセチル化反応速度が速い群をrapid acetylator(RA)と呼び、
アセチル化反応速度が遅い群をslow acetylator(SA)と呼ぶ。
日本人では約10%がイソニアジドのSAに属する。
また、白人は50〜60%がイソニアジドのSAである。
イソニアジドのSAでは、未変化体の血中濃度が上昇し、
副作用のリスクが増大する。
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