UDP−グルクロン酸転移酵素で代謝される薬物 103回薬剤師国家試験問44
103回薬剤師国家試験 問44
生体内で主にUDP−グルクロン酸転移酵素で代謝されるのはどれか。1つ選びなさい。
1 アセタゾラミド
2 アミカシン
3 イソニアジド
4 サラゾスルファピリジン
5 モルヒネ
103回薬剤師国家試験 問44 解答解説
生体内で主にUDP−グルクロン酸転移酵素で代謝されるのは、
選択肢5のモルヒネである。
モルヒネは、小腸や肝臓において、主にUDP−グルクロン酸転移酵素により3位及び6位のOHがグルクロン酸抱合されて、モルヒネ- 3 -グルクロニド及びモルヒネ- 6 -グルクロニドに代謝される。
モルヒネ- 3 -グルクロニドは薬理活性を有しないが、
モルヒネ- 6 -グルクロニドは薬理活性を有する。
以下、他の選択肢について
1のアセタゾラミド(ダイアモックス)は、
ほとんどが未変化体のまま尿中排泄される。
2のアミカシンは、アミノグリコシド系抗生物質であり、
ほとんどが未変化体のまま尿中排泄される。
3のイソニアジド(イスコチン)は、
主にN−アセチル転移酵素(NAT2)によりアセチル化され、不活化する。
4のサラゾスルファピリジン(アザルフィジン)は、
主に大腸の腸内細菌のアゾ還元酵素により還元され、
5-アミノサリチル酸とスルファピリジンに分解される。
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