X線回折法 散乱X線の干渉・回折の条件とブラッグの式 96回問25b

96回薬剤師国家試験 問25b
粉末X線回折測定法に関する記述の正誤を判定してみよう。

 

b X線の波長をλ、面間隔をd、結晶の入射角及び反射角をθ、反射次数をnとすると、2d cosθ=nλを満たす角度でのみX線回折が生じる。

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96回薬剤師国家試験 問25b 解答解説

 

b × X線の波長をλ、面間隔をd、結晶の入射角及び反射角をθ、反射次数をnとすると、2d cosθ=nλを満たす角度でのみX線回折が生じる。

 

→ 〇 X線の波長をλ、面間隔をd、結晶の入射角及び反射角をθ、反射次数をnとすると、2d sinθ=nλを満たす角度でのみX線回折が生じる。

 

結晶の格子面にX線が照射されると電子の強制振動により同波長の散乱X線を生じる。これをトムソン散乱と呼ぶ。

 

設問の
2d sinθ=nλ (n=1,2,3…)
をブラッグの式と呼ぶ。
ブラッグの式を満たすことは、光路差(2d sinθ)が波長λの整数倍に等しいことを示し、それは各格子面の散乱X線が同位相であり、散乱X線が互いに干渉して強め合う(X線回折が生じる)ことを示す。

 

ブラッグの式を満たす面間隔と方向を持つ格子面のみが、回折角2θの方向に回折点を与える。

 

★ 参考外部サイトリンク
X線分析法の基礎と応用(日本分析機器工業会さん)

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