薬学 元素の酸化数の計算 薬剤師国家試験101回問7
第101回薬剤師国家試験 問7
下線で示した元素の酸化数が+2のものはどれか。1つ選びなさい。
第101回薬剤師国家試験 問7 解答解説
化合物中のある原子の酸化数の計算は下記のルールを基本にして行う。
・Hの酸化数は+1
・Oの酸化数は−2(−1の時もある)
・1族元素の酸化数は+1、2族元素の酸化数は+2、
・分子またはイオン全体の酸化数の総計について、
分子なら0,A価の陽イオンなら+A,B価の陰イオンなら−B とする
★参考外部リンク
酸化数(化学のグルメさん)
上記のルールに基づき、各選択肢について、
下線で示した元素の酸化数をXとおいて、その酸化数を計算してみる。
X+3×(−6) =0 これより、X=+6となる
X+2×(−2) =0 これより、X=+4となる
K3[Fe(CN)6]は、陽イオンであるK+と陰イオンである[Fe(CN)6]3−からなる塩であるが、
[Fe(CN)6]3−は、鉄イオンにCN−が配位して生成しているので、CN=−1の酸化数として計算する。
[Fe(CN)6]3−の所だけでFeの酸化数を計算した方が速いが、ここでは、K3[Fe(CN)6]全体を使ってFeの酸化数を計算する。
3×(+1)+X+6×(−1) =0 これより、X=+3となる。
なお、K3[Fe(CN)6]の名称はヘキサシアノ鉄(V)カリウム、フェリシアン化カリウムである。
CuSO4は、銅イオンとSO42−の塩であるので、
X+1×(−2) =0 これより、X=+2となる。
なお化合物の名称は硫酸銅(U)であり、Sの酸化数は+6である。
2X+1×(−2) =0 これより、X=+1となる。
なお、化合物の名称は酸化銀(T)である。
★他サイトさんの解説へのリンク
第101回問7(e-RECさん)