プロドラッグ化の目的 83回薬剤師国家試験問172bcd
83回薬剤師国家試験 問172bcd
プロドラッグに関する次の記述の正誤について、誤っているものはどれか。1つ選びなさい。
b フルオロウラシルをテガフールとすることにより、抗がん作用が持続化される。
c ベタメタゾンをベタメタゾン吉草酸エステルとすることにより、経皮吸収性が増大する。
d インドメタシンをアセメタシンとすることにより、胃内における安定性が増加する。
83回薬剤師国家試験 問172bcd 解答解説
◆ bについて
b 〇 フルオロウラシルをテガフールとすることにより、抗がん作用が持続化される。
詳細は下記のリンク先を参照
テガフール プロドラッグの目的 108回問171の3
◆ cについて
c 〇 ベタメタゾンをベタメタゾン吉草酸エステルとすることにより、経皮吸収性が増大する。
一般に、脂溶性が高く、分子量が小さい薬物ほど、皮膚を受動拡散で透過しやすい。
ベタメタゾン吉草酸エステル(リンデロンV,ベトネベート)は、ベタメタゾンの吉草酸エステルとすることで、脂溶性が高まり、経皮吸収性が増大している。
ベタメタゾン吉草酸エステルは、皮膚のエステラーゼにより加水分解され、ベタメタゾンとなる。
◆ dについて
d × インドメタシンをアセメタシンとすることにより、胃内における安定性が増加する。
→ 〇 インドメタシンをアセメタシンとすることにより、消化管障害が軽減する。
アセメタシン(ランツジールコーワ)は、インドメタシンのグリコール酸エステルであり、経口投与後、生体内でエステル結合が加水分解され、活性代謝物のインドメタシンを生成するプロドラッグのNSAIDsである。
アセメタシンは、消化管から吸収された後、インドメタシンに変換されるので、インドメタシンよる消化管障害が軽減されている。
関連問題
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