疎水コロイドの電解質添加による沈殿と静電的反発力 96回薬剤師国家試験問21b

96回薬剤師国家試験 問21b
コロイド分散系に関する記述のうち、正しいものはどれか。

 

b 少量の電解質を添加すると疎水コロイドが凝集し沈殿するのは、コロイド粒子間の静電的反発力が増加するためである。

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96回薬剤師国家試験 問21b 解答解説

 

b × 少量の電解質を添加すると疎水コロイドが凝集し沈殿するのは、コロイド粒子間の静電的反発力が増加するためである。
→ 〇 少量の電解質を添加すると疎水コロイドが凝集し沈殿するのは、コロイド粒子間の静電的反発力が低下するためである。

 

疎水コロイドの粒子表面には電気二重層が形成されており、
この層がコロイド粒子間に静電反発力を生じさせ、凝集を抑制することで、分散状態の安定に寄与している。
疎水コロイドに少量の電解質を添加すると、
電解質の電荷によりコロイド粒子表面の電気二重層の電荷が中和され、
コロイド粒子間の静電反発力が小さくなるので、コロイド粒子同士が凝集し、析出して白濁(凝析)する。

 

関連問題
疎水コロイドに電解質が共存することによる電気二重層と分散状態の変化 104回問171の2,3

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