蛍光光度法に関する記述 101回薬剤師国家試験問99

101回薬剤師国家試験 問99
蛍光光度法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選びなさい。

 

1 蛍光分光光度計の光源には、通例、タングステンランプが用いられ、試料部は四面透明の石英製セルが用いられる。
2 励起スペクトルは、蛍光波長を固定し、励起光の波長を変化させて試料溶液の蛍光強度を測定することにより得られる。
3 蛍光強度は溶液の濃度が十分に小さいとき、モル吸光係数に反比例する。
4 蛍光強度は相対値であり、測定に用いる装置の励起光強度により強度が異なる。
5 蛍光を消光させる作用のある物質を一般にスカベンジャーとよぶ。

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101回薬剤師国家試験 問99 解答解説

 

◆ 1について
1 × 蛍光分光光度計の光源には、通例、タングステンランプが用いられ、試料部は四面透明の石英製セルが用いられる。

 

下記のリンク先を参照
蛍光光度法の光源 101回問99の1

 

 

◆ 2について
2 〇 励起スペクトルは、蛍光波長を固定し、励起光の波長を変化させて試料溶液の蛍光強度を測定することにより得られる。

 

詳細は下記のリンク先を参照
励起スペクトル,蛍光スペクトルとは 95回問25d

 

 

◆ 3について
3 × 蛍光強度は溶液の濃度が十分に小さいとき、モル吸光係数に反比例する。
→ 〇 蛍光強度は溶液の濃度が十分に小さいとき、モル吸光係数に比例する。

 

詳細は下記のリンク先を参照
蛍光強度と比例関係にあるもの 95回問25b

 

 

◆ 4について
4 〇 蛍光強度は相対値であり、測定に用いる装置の励起光強度により強度が異なる。

 

蛍光強度は僅かな条件の変化に影響される。
同じ試料を同じメーカーの同じ型の装置で測定しても、蛍光強度が異なる場合がある。
そのため、蛍光強度は相対値として出され、何に対する相対かは測定によって様々である。

 

 

◆ 5について
5 × 蛍光を消光させる作用のある物質を一般にスカベンジャーとよぶ。
→ 〇 蛍光を消光させる作用のある物質を一般にクエンチャーとよぶ。

 

なお、スカベンジャーとは補足剤を意味し、
分析化学では残存する特定の成分を捕捉して除去する物質を指す。
下記のリンク先を参照
スカベンジャー(富士フィルム和光純薬株式会社さん)

 

 

★他サイトさんの解説へのリンク
第101回問99(e-RECさん)

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