88回薬剤師国家試験問32 蛍光 透明の石英製セル,蛍光を消光させる物質

88回薬剤師国家試験 問32
日本薬局方一般試験法の蛍光光度法に関する記述のうち、正しいものはどれか。

 

a 蛍光光度法は、蛍光物質の溶液に励起光を照射するとき、放射される蛍光の強度を測定する方法である。
b 光源には通例、タングステンランプを用いる。
c 蛍光測定には、通例、層長1 cm角の四面透明の石英製セルを用いる。
d 一般に、蛍光の極大波長は励起光の極大波長より短波長側にある。
e 蛍光は、わずかな量の汚染物質によっても消光しやすい。消光作用のある物質を一般にスカベンジャーとよぶ。

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88回薬剤師国家試験 問32 解答解説

 

◆ aについて
a 〇 蛍光光度法は、蛍光物質の溶液に励起光を照射するとき、放射される蛍光の強度を測定する方法である。

 

蛍光については下記のリンク先を参照
蛍光とは 97回問99の1

 

 

◆ b,cについて
b × 光源には通例、タングステンランプを用いる。

 

c 〇 蛍光測定には、通例、層長1 cm角の四面透明の石英製セルを用いる。

 

下記のリンク先を参照
蛍光分光光度計の光源とセル 101回問99の1

 

 

◆ dについて
d × 一般に、蛍光の極大波長は励起光の極大波長より短波長側にある。
→ 〇 一般に、蛍光の極大波長は励起光の極大波長より長波長側にある。

 

詳細は下記のリンク先を参照
蛍光の極大波長と励起光の極大波長 ストークスの法則 88回問32d

 

 

◆ eについて
e × 蛍光は、わずかな量の汚染物質によっても消光しやすい。消光作用のある物質を一般にスカベンジャーとよぶ。
→ 〇 消光作用のある物質を一般にクエンチャーとよぶ。

 

なお、スカベンジャーとは補足剤を意味し、
分析化学では残存する特定の成分を捕捉して除去する物質を指す。
下記のリンク先を参照
スカベンジャー(富士フィルム和光純薬株式会社さん)

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