84回薬剤師国家試験問26 蛍光分析法

84回薬剤師国家試験 問26
蛍光分析法に関する次の記述の正誤について、正しいものはどれか。

 

a 蛍光スペクトルは、一定波長の励起光を試料溶液に照射して生じる放射光(発光)について、横軸に波長、縦軸に強度をとって表される。
b 蛍光の波長は通常励起光の波長より長い。
c 蛍光強度は溶液の濃度が十分に小さいとき、モル吸光係数に反比例する。
d 蛍光強度は、通常測定温度が低いほど大きくなる。

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84回薬剤師国家試験 問26 解答解説

 

◆ aについて
a 〇 蛍光スペクトルは、一定波長の励起光を試料溶液に照射して生じる放射光(発光)について、横軸に波長、縦軸に強度をとって表される。

 

励起スペクトルと蛍光スペクトルについては下記のリンク先を参照
励起スペクトル,蛍光スペクトルとは 95回問25d

 

 

◆ bについて
b 〇 蛍光の波長は通常励起光の波長より長い。

 

詳細は下記のリンク先を参照
蛍光の極大波長と励起光の極大波長 ストークスの法則 88回問32d

 

 

◆ cについて
c × 蛍光強度は溶液の濃度が十分に小さいとき、モル吸光係数に反比例する。
→ 〇 蛍光強度は溶液の濃度が十分に小さいとき、モル吸光係数に比例する。

 

下記のリンク先を参照
蛍光強度と比例関係にあるもの 95回問25b

 

 

◆ dについて
d 〇 蛍光強度は、通常測定温度が低いほど大きくなる。

 

温度が低いほど、
発光以外でのエネルギー低下(無放射遷移)の確率が少なくなるので、
蛍光強度は大きくなる。

 

下記のリンク先を参照
蛍光強度と溶液のpH・温度変化 95回問25c

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