浸透圧は凝固点(氷点)降下法を用いて測定できる? 85回薬剤師国家試験問21a
85回薬剤師国家試験 問21a
水溶液の性質に関する次の記述の正誤を判定してみよう。
a 水溶液の浸透圧は、凝固点(氷点)降下法を用いて測定できる。
85回薬剤師国家試験 問21a 解答解説
a 〇 水溶液の浸透圧は、凝固点(氷点)降下法を用いて測定できる。
凝固点降下度(ΔTf)は、
オスモル濃度を用いると次式で表される。
儺f = Kf・mO …@
Kf:モル凝固点降下定数 mO:オスモル濃度
@式より、mOについて次式が成り立つ。
mO = 儺f / Kf …A
溶質の解離や会合による粒子数の増減がない場合、
浸透圧Πは次式で表される。
Π = c・R・T …B
c:モル濃度 R:気体定数 T:絶対温度
mO = c と近似できる場合、
浸透圧Πについて次式が成り立つ。
Π = c・R・T …B
= mO・R・T
= (儺f / Kf)・R・T
= 儺f・R・T / Kf
したがって、浸透圧Πは凝固点降下度(儺f)より計算できる。