円二色性は左右円偏光の吸光係数の差に起因する? 83回薬剤師国家試験問27d
83回薬剤師国家試験 問27d
物質の旋光性に関する次の記述の正誤を判定してみよう。
d 円二色性は左右円偏光の吸光係数の差に起因する。
83回薬剤師国家試験 問27d 解答解説
d ○ 円二色性は左右円偏光の吸光係数の差に起因する。
円二色性は左右円偏光の吸光係数の差に起因し、
円二色性(CD)スペクトルから、
タンパク質や核酸の2次構造や光学活性物質の絶対配置など、
立体構造の情報が得られる。
旋光性は、媒質中で左円偏光と右円偏光の速度が異なること、
それに関連して屈折率が異なることが基にあったが、
これに加え、左円偏光と右円偏光とで吸光係数に差があることを円二色性または円偏光二色性(circular dichroism:CD)と呼ぶ。
円二色性では、左右の円偏光の透過光の電場ベクトルを合成したベクトルの軌跡が、軸の傾いた楕円を描き、これを楕円偏光と呼ぶ。
横軸に光の波長、縦軸に楕円率という数値または左円偏光と右円偏光の吸光係数の差をプロットしたものを円二色性スペクトル(CDスペクトル)という。
円二色性(CD)スペクトルから、
タンパク質や核酸の2次構造や光学活性物質の絶対配置など立体構造の情報が得られる。
関連問題
・円二色性(CD)スペクトルから得られるタンパク質の構造情報 96回問17d
・円二色性(CD)スペクトルから光学活性物質の絶対配置に関する情報が得られる? 84回問14e
★参考外部サイトリンク
円偏光二色性(wikipediaさん)