cis-1-tert-butyl-4-chlorocyclohexaneの安定ないす形立体配座 88回薬剤師国家試験問3c
第88回薬剤師国家試験 問3c
cyclohexane及びその誘導体に関する記述の正誤を判定してみよう。
c cis-1-tert-butyl-4-chlorocyclohexaneの安定ないす形立体配座では、クロロ基はequatorial結合である。
第88回薬剤師国家試験 問3c 解答解説
c × cis-1-tert-butyl-4-chlorocyclohexaneの安定ないす形立体配座では、クロロ基はequatorial結合である。
→ ○ cis-1-tert-butyl-4-chlorocyclohexaneの安定ないす形立体配座では、クロロ基はアキシアル結合である。
シクロヘキサン誘導体の最も安定な配座を考える際のポイントは、
置換基による1,3−ジアキシアル相互作用である。
1,3−ジアキシアル相互作用については、下記のリンク先を参照
シクロヘキサンの安定配座 ジアキシアル相互作用とひずみエネルギー
シクロヘキサン誘導体のいす形配座では、1,3−ジアキシアル相互作用の立体ひずみエネルギーの合計が小さいほど、その配座の安定性は高い。
1,3−ジアキシアル相互作用は置換基が大きいほど強くなることから、大きな置換基がエクアトリアル位になる立体配座はポテンシャルエネルギーが低く、安定性が高い。
cis-1-tert-butyl-4-chlorocyclohexaneの安定ないす形配座では、相対的にかさ高いtert-ブチル基はエクアトリアル結合であり、その配座ではクロロ基はアキシアル結合となる。