分解反応の活性化エネルギーの計算 89回薬剤師国家試験問163

89回薬剤師国家試験 問163
ある薬物の苛酷試験を50 ℃、70 ℃、90 ℃で行い、アレニウス式に基づいて、その分解反応速度定数kの自然対数と絶対温度Tとの関係をプロットすると下図のようになった。
図中の回帰直線は、lnk = 20.5−8,400・(1/T)であった。このときの分解反応の活性化エネルギー(J/mol)に最も近い値はどれか。
ただし、アレニウス式はk = A・e−E/RT で表され、Aは頻度因子、Eは活性化エネルギー、Rは気体定数である。またRは8.3 J/(K・mol)とする。

 

89回薬剤師国家試験問163 分解反応の活性化エネルギー(J/mol)に最も近い値は

 

1 1.1×104
2 3.6×104
3 4.5×104
4 5.5×104
5 7.0×104

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89回薬剤師国家試験 問163 解答解説

 

正解は5の7.0×104である。

 

89回薬剤師国家試験問163 分解反応の活性化エネルギー(J/mol)に最も近い値は
@式より、絶対温度の逆数(1/T)に対して反応速度定数の自然対数(lnk)をプロットすると直線が得られ、
その直線の傾きは(−Ea/R)であり、
y切片はlnAである。

 

図の回帰直線は
lnk = 20.5−8,400・(1/T)
であるので、次式よりEaの値を求められる。

 

−Ea/R = −8,400 より、
Ea = 8,400×8.3 J/(K・mol) = 6.972×104 J/(K・mol)

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