91回薬剤師国家試験問25 電磁波の波長・波数と対応する分析法

91回薬剤師国家試験 問25
下図の電磁波の波長・波数領域A~Dに対応する分析法をア~エより1つずつ選びなさい。

 

91回薬剤師国家試験問25 電磁波の波長・波数領域A~Dと対応する分析法

 

ア 赤外分光法
イ 核磁気共鳴法
ウ X線回折法
エ 蛍光分析法

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91回薬剤師国家試験 問25 解答解説

 

正解は下記の通り

 

91回薬剤師国家試験問25 電磁波の波長・波数領域A~Dと対応する分析法

 

Aの領域はX線であり、
物質に当たると電子の振動によりX線が散乱する現象を起こすため、
X線回折法で用いられる。

 

Bの領域は紫外線(波長200nm~400nm)、および、
可視光線(波長400nm~800nm)であり、
紫外可視分光法,蛍光分析法,原子吸光光度法などで用いられる。
紫外可視光のエネルギーは最外殻電子の電子遷移のエネルギーに相当する。
また、旋光度測定と屈折率測定法で用いられるナトリウムD線は、
589.0nmと589.6nmの二重線であり、可視光の波長領域である。

 

Cの領域(波長2.5μm~25μm,
波数4000cm-1~400cm-1)は赤外線であり、
分子の振動を起こし、赤外分光法で用いられる。

 

Dの領域はラジオ波であり、
核磁気共鳴法(NMR法)で用いられる。
核スピンを持つ原子核を外部磁場に置き、
ラジオ波を照射すると励起する。
この共鳴現象を核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance:NMR)と呼ぶ。

 

関連問題
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