CYP2D6の遺伝的多型が関与するイミプラミンのPMと活性代謝物 95回薬剤師国家試験問156d
95回薬剤師国家試験 問156d
薬物代謝酵素の遺伝的多型に関する記述の正誤を判定してみよう。
d CYP2D6の遺伝的多型が関与するイミプラミンのPMでは、活性代謝物の生成が増大する。
95回薬剤師国家試験 問156d 解答解説
d ○ CYP2D6の遺伝的多型が関与するイミプラミンのPMでは、活性代謝物の生成が増大する。
遺伝子多型により酵素活性の著しく低いヒトをpoor metabolizer(PM)という。
イミプラミン(トフラニール)は、CYP2D6で代謝されると不活化されるが、
CYP1A2,CYP3A4,CYP2C19で代謝されると、活性代謝物であるデシプラミンとなる。
よって、CYP2D6の遺伝子多型が関与するイミプラミンのPMでは、
CYP1A2,CYP3A4,CYP2C19で代謝されやすくなるので、
活性代謝物のデシプラミンの血中濃度が高くなる。