チザニジンの代謝に影響する嗜好品 101回薬剤師国家試験問268−269
101回薬剤師国家試験 問268−269
38歳男性。腰痛により整形外科を受診し、以下の処方箋をもって保険薬局に初めて来局した。
問268（実務）
この処方に関して、薬剤師が患者に対し、習慣的な摂取の有無を確認する必要性が最も高い食品・嗜好品はどれか。1つ選びなさい。
1 チーズ
2 オレンジジュース
3 麦茶
4 納豆
5 タバコ
問269（薬剤）
前問で選択した食品あるいは嗜好品の摂取により生じる可能性が最も高いのはどれか。1つ選びなさい。
1 処方薬の吸収が促進され、副作用が発現する。
2 CYP1A2の誘導により、処方薬の効果が減弱する。
3 CYP3A4の阻害により、処方薬の副作用が発現する。
4 処方薬の腎排泄が阻害され、副作用が発現する。
5 処方薬の血中濃度には影響がないが、効果が減弱する。
101回薬剤師国家試験 問268，269 解答解説
問268について
この処方に関して、薬剤師が患者に対し、
習慣的な摂取の有無を確認する必要性が最も高い食品・嗜好品は、
選択肢5のタバコである。
問269について
前問で選択したタバコにより生じる可能性が最も高いのは、
選択肢2の「CYP1A2の誘導により、処方薬の効果が減弱する」である。
本問の処方薬のうち、チザニジン（テルネリン）は、
主としてCYP1A2で代謝される。
喫煙はCYP1A2を誘導するので、チザニジンの血中濃度が低下し、
治療効果が減弱するおそれがある。
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