ヘム鉄に配位することでCYP3A4の活性を阻害する薬物 103回薬剤師国家試験問45
103回薬剤師国家試験 問45
ヘム鉄に配位することで、CYP3A4の活性を阻害するのはどれか。
1つ選びなさい。
103回薬剤師国家試験 問45 解答解説
ヘム鉄に配位することで、CYP3A4の活性を阻害するのは、
選択肢3である。
構造中にイミダゾール環やトリアゾール環などの含窒素複素環を有する化合物は、
複素環の窒素原子がCYPのヘム鉄に配位結合して複合体を形成することにより、
CYPによる代謝を阻害することがある。
この機構によるCYPの阻害は、可逆的な阻害だと考えられている。
選択肢の化合物のうち、選択肢3はイミダゾール環を有するので、
ヘム鉄に配位し、CYPの活性を阻害すると考えられる。
選択肢3の化合物はシメチジン(タガメット)であり、イミダゾール環の窒素原子が、
CYPのヘム鉄に配位結合することで複合体を形成し、これを可逆的に阻害する。
シメチジンは、特にCYP3A4とCYP2D6に対して強い阻害効果を有することが報告されている。
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