ヘム鉄に配位することによって、シトクロムP450の活性を最も強く阻害する薬物 106回薬剤師国家試験問172
106回薬剤師国家試験 問172
以下の薬物のうち、ヘム鉄に配位することによって、シトクロムP450の活性を最も強く阻害するのはどれか。1つ選びなさい。
106回薬剤師国家試験 問172 解答解説
ヘム鉄に配位することによって、
シトクロムP450の活性を最も強く阻害するのは、
選択肢1の化合物である。
構造中にイミダゾール環やトリアゾール環などの含窒素複素環を有する化合物は、
複素環の窒素原子がCYPのヘム鉄に配位結合して複合体を形成することにより、
CYPによる代謝を阻害することがある。
この機構によるCYPの阻害は、可逆的な阻害だと考えられている。
選択肢の化合物のうち、選択肢1はイミダゾール環を有するので、
ヘム鉄に配位し、CYPの活性を阻害すると考えられる。
選択肢1の化合物はケトコナゾールであり、イミダゾール環の窒素原子が、
CYPのヘム鉄に配位結合することで複合体を形成し、これを可逆的に阻害する。
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