イミプラミンの代謝経路と活性代謝物 94回薬剤師国家試験問155a
94回薬剤師国家試験 問155a
薬物代謝に関する記述の正誤を判定してみよう。
a イミプラミンは、シトクロムP450によるN−脱メチル化を受けて活性代謝物へ変換される。
94回薬剤師国家試験 問155a 解答解説
a ○ イミプラミンは、シトクロムP450によるN−脱メチル化を受けて活性代謝物へ変換される。
イミプラミン(トフラニール)は、CYP2D6により水酸化を受け2−ヒドロキシ体となり、
CYP1A2,CYP3A4,CYP2C19によりN-脱メチル化を受け活性代謝物であるデシプラミンとなる。
デシプラミンの鎮静作用,抗うつ作用はイミプラミンと同様で,ノルアドレナリン再取込み阻害作用はイミプラミンより強い。
なお、イミプラミンとデシプラミンのCYP2D6による代謝物の2−ヒドロキシ体は、
イミプラミンの未変化体と同程度のノルアドレナリン及びセロトニン再取り込み阻害作用を示す。
イミプラミンとデシプラミンの2−ヒドロキシ体は、グルクロン酸抱合を受け、排泄される。