ワルファリンとフェノバルビタールとの併用の相互作用 93回薬剤師国家試験問155d

93回薬剤師国家試験 問155d
薬物代謝に関する記述の正誤を判定してみよう。

 

d ワルファリンの抗血液凝固作用は、フェノバルビタールとの併用により減弱する。

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93回薬剤師国家試験 問155d 解答解説

 

d ○ ワルファリンの抗血液凝固作用は、フェノバルビタールとの併用により減弱する。

 

フェノバルビタールは、UDP-グルクロン酸転移酵素やCYPなど、
複数種の薬物代謝酵素を誘導する作用、および、
P糖タンパク質を誘導する作用を有する。

 

ワルファリンは、光学異性体が存在し、
S−ワルファリンはR−ワーファリンの約5倍の抗凝固活性を示す。
S−ワルファリンは主にCYP2C9による代謝で消失し、
R−ワルファリンはCYP1A2やCYP3A4などによる代謝で消失する。

 

よって、ワルファリンとフェノバルビタールを併用すると、
フェノバルビタールのCYP誘導作用により、
ワルファリンの代謝が促進され、ワルファリンの薬効が減弱する。
このことから、ワルファリンとフェノバルビタールは併用注意となっている。

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