95回薬剤師国家試験問29 試料の前処理法に関する記述
95回薬剤師国家試験 問29
低分子量の薬物の分析を行う際の試料の前処理法に関する記述のうち、正しいものはどれか。
a 溶媒抽出では、アセトニトリルやメタノールなどの水と混合しやすい有機溶媒を用いる。
b 酸性または塩基性化合物を有機溶媒に抽出する場合は、試料溶液のpHを調整して分子種をイオン形にすると抽出率が高くなる。
c 固相抽出では、目的物質をいったん固相に保持させ、固相を洗浄し 夾雑物質を除去した後に、目的物質を溶出する。
d 固相抽出では、逆相分配型、順相分配型、吸着型、イオン交換型などの固相が用いられる。
95回薬剤師国家試験 問29 解答解説
◆ aについて
a × 溶媒抽出では、アセトニトリルやメタノール,アセトンなどの水と混合しやすい有機溶媒を用いる。
→ 〇 溶媒抽出では、ジエチルエーテルや1-ブタノール,ヘキサン,クロロホルムなどの水と混和しない有機溶媒を用いる。
詳細は下記のリンク先を参照
溶媒抽出で用いる有機溶媒 95回問29a
◆ bについて
b × 酸性または塩基性化合物を有機溶媒に抽出する場合は、試料溶液のpHを調整して分子種をイオン形にすると抽出率が高くなる。
→ 〇 酸性または塩基性化合物を有機溶媒に抽出する場合は、試料溶液のpHを調整して分子種を分子形にすると抽出率が高くなる。
詳細は下記のリンク先を参照
酸性・塩基性化合物の溶媒抽出と分子種 95回問29b
◆ c,dについて
c 〇 固相抽出では、目的物質をいったん固相に保持させ、固相を洗浄し 夾雑物質を除去した後に、目的物質を溶出する。
d 〇 固相抽出では、逆相分配型、順相分配型、吸着型、イオン交換型などの固相が用いられる。
試料前処理の固相抽出では、液体クロマトグラフィー用の充填剤をミニカラムやカートリッジに詰めたものを固相として用いる。