徐タンパク 有機溶媒変性法で用いる有機溶媒 97回薬剤師国家試験問98の3
97回薬剤師国家試験 問98の3
低分子量の薬物分析を行う際の試料の前処理に関する記述の正誤を判定してみよう。
3 水溶液中のタンパク質を不溶化し除去するために添加する有機溶媒として、アセトニトリルやメタノールなどが用いられる。
97回薬剤師国家試験 問98の3 解答解説
3 〇 水溶液中のタンパク質を不溶化し除去するために添加する有機溶媒として、アセトニトリルやメタノールなどが用いられる。
試料前処理の徐タンパクについて、
水溶液中のタンパク質の高次構造を壊し、不溶化して沈殿にして除去する方法の1つとして、有機溶媒変性法がある。
有機溶媒変性法は、有機溶媒の分子がタンパク質と接触し、タンパク質中の疎水性相互作用やπ−π相互作用を切断し、高次構造を破壊して変性させ、疎水性部分を表面に露出させて不溶化する。
そのため、有機溶媒変性法で用いられる有機溶媒は水と均一に混和するものである必要があり、アセトン,アセトニトリル,メタノール,エタノールなどが用いられる。
ベンゼンやヘキサン、クロロホルムやジクロロメタンなど、水と混和せず二層を形成するものは、有機溶媒変性法では用いられない。