96回薬剤師国家試験問29 試料の前処理法に関する記述
96回薬剤師国家試験 問29
試料の前処理法に関する記述のうち、正しいものはどれか。
a 溶媒抽出法では、アセトニトリル、メタノールなどの有機溶媒が用いられる。
b 逆相型の固相抽出法では、一般にクロロホルム、トルエンなどの有機溶媒が用いられる。
c 除タンパクには、タンパク質変性沈殿法、限外ろ過法などが用いられる。
d 試料中の有機物の分解には、乾式灰化法、湿式灰化法などが用いられる。
96回薬剤師国家試験 問29 解答解説
◆ aについて
a × 溶媒抽出法では、アセトニトリル、メタノールなどの有機溶媒が用いられる。
→ 〇 溶媒抽出では、ジエチルエーテルや1-ブタノール,ヘキサン,クロロホルムなどの水と混和しない有機溶媒を用いる。
詳細は下記のリンク先を参照
溶媒抽出で用いる有機溶媒 95回問29a
◆ bについて
b × 逆相型の固相抽出法では、一般にクロロホルム、トルエンなどの有機溶媒が用いられる。
→ 〇 逆相型の固相抽出法では、一般にメタノールやアセトニトリルなどの極性の高い有機溶媒が用いられる。
詳細は下記のリンク先を参照
逆相型の固相抽出法で用いる有機溶媒 96回問29b
◆ cについて
c 〇 除タンパクには、タンパク質変性沈殿法、限外ろ過法などが用いられる。
詳細は下記のリンク先を参照
除タンパクの方法 96回問29c
◆ dについて
d 〇 試料中の有機物の分解には、乾式灰化法、湿式灰化法などが用いられる。
分析対象が無機物・無機イオンである場合、
夾雑物となる有機物を分解する目的で試料を灰化する。
試料前処理の灰化法として、
試料を燃焼して灰化する乾式灰化法と、
硝酸や硫酸を加えて加熱して分解する湿式灰化法などがある。