82回薬剤師国家試験問2 酸性度、塩基性度及び混成軌道

第82回薬剤師国家試験 問2 
有機化合物の酸性度、塩基性度及び混成軌道に関する下記の記述の正誤を判定してみよう。

 

a piperidine(hexahydropyridine)窒素の非共有電子対はsp3混成軌道を占めるのに対して、pyridine窒素の非共有電子対はsp2混成軌道を占めている。

 

b 塩基性度はpyridineの方が、piperidineよりも高い。

 

c ethylene(ethene)炭素の混成軌道はsp2であるのに対し、acetylene(ethyne)炭素の混成軌道はspであり後者の軌道のs性が高い。

 

d 酸性度はacetyleneの方がethyleneよりも高い。

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第82回薬剤師国家試験 問2 解答解説

 

◆ a,bについて
a 〇 piperidine(hexahydropyridine)窒素の非共有電子対はsp3混成軌道を占めるのに対して、pyridine窒素の非共有電子対はsp2混成軌道を占めている。

 

b × 塩基性度はpyridineの方が、piperidineよりも高い。
→ 〇 塩基性度はpiperidineの方が、pyridineよりも高い。

 

詳細は下記のリンク先を参照
ピリジン,ピペリジン 非共有電子対の軌道と塩基性 82回問2ab

 

 

◆ c,dについて
c 〇 ethylene(ethene)炭素の混成軌道はsp2であるのに対し、acetylene(ethyne)炭素の混成軌道はspであり後者の軌道のs性が高い。

 

d 〇 酸性度はacetyleneの方がethyleneよりも高い。

 

詳細は下記のリンク先を参照
エチレン,アセチレンの混成軌道と酸性度 82回問2cd

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