溶媒の誘電率と分配係数 薬剤師国家試験87回問16b
第87回薬剤師国家試験 問16b
互いに混ざり合わない水相と有機溶媒相間での,溶質の分配平衡に関する記述の正誤を判定してみよう。
b 親油性の溶質は,誘電率の小さい有機溶媒ほど分配係数が小さくなる。
第87回薬剤師国家試験 問16b 解答解説
b × 親油性の溶質は,誘電率の小さい有機溶媒ほど分配係数が小さくなる。
→ 〇 親油性の溶質は,誘電率の小さい有機溶媒ほど分配係数が大きくなる。
→ 〇 親水性の溶質は,誘電率の大きい有機溶媒ほど分配係数が大きくなる。
極性と比誘電率の関係について、大まかにいうと、
極性が大きい溶媒(水)は比誘電率が大きく、
極性が小さい溶媒(油)は比誘電率が小さい。
したがって、溶質の極性と分配の関係について、下記のように考えられる。
・溶質の極性が大きく親水性が大きいほど、極性が大きい(比誘電率が大きい)溶媒に多く分配される。
・溶質の極性が小さく親油性が大きい(疎水性が大きい)ほど、極性が小さい(比誘電率が小さい)溶媒に多く分配される。
★ 参考外部サイトリンク
誘電率とは?ざっくり解説(化学ネットワークさん)