薬剤師国家試験過去問題集 医薬品の添加剤

医薬品添加剤に関する記述 93回薬剤師国家試験問177

93回薬剤師国家試験 問177
医薬品添加剤に関する記述のうち、正しいものはどれか。
a インスリン注射液には、フェノール又はクレゾールが保存剤として加えられている。
b ヒドロキシプロピルセルロースは結合剤として、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは崩壊剤として用いられる。
c カルメロースカルシウムは、滑沢剤として用いられる。
d ヒプロメロースは、腸溶性コーティング剤として用いられる。

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93回薬剤師国家試験 問177 解答解説

 

◆ aについて
a 〇 インスリン注射液には、フェノール又はクレゾールが保存剤として加えられている。

 

フェノールやクレゾールには微生物の発育を抑える効果があり、
インスリン注射液の保存剤(防止剤)として使用される。

 

 

◆ bについて
b 〇 ヒドロキシプロピルセルロースは結合剤として、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは崩壊剤として用いられる。

 

ヒドロキプロピルセルロースは、セルロースのヒドロキシ基の一部にヒドロキシプロピル基(−CH2CHOHCH3)を結合させた半合成高分子である。
中高置換度のヒドロキプロピルセルロース(HPC)は、水やアルコールに溶け、粘調性のある溶液またはゲルとなり、湿式顆粒圧縮法の結合剤,胃溶性フィルムコーティング剤に使用される。
また、ヒドロキシプロピルセルロースは、水和によりゲル化する性質を利用して、徐放性のマトリックス基剤としても用いられる。
低置換度のヒドロキプロピルセルロース(L-HPC)は、水やアルコールに溶けず、崩壊剤として用いられる。

 

 

◆ cについて
c × カルメロースカルシウムは、滑沢剤として用いられる。
→ 〇 カルメロースカルシウムは、崩壊剤として用いられる。

 

カルメロースとはカルボキシメチルセルロースことであり、
セルロースのヒドロキシ基の一部にカルボキシメチル基(−CH2COOH)を結合させたものである。
カルメロースカルシウム(CMC-Ca)はカルメロースのカルシウム塩であり、水に不溶で、吸水して膨潤するため崩壊剤として用いられる。
なお、カルメロースナトリウム(CMC-Na)はカルメロースのナトリウム塩であり、水溶性で、水溶液は粘調であり、結合剤,粘調化剤,乳液や懸濁液など分散系製剤の安定化剤などとして用いられる。
関連問題
崩壊剤として用いられるカルメロースカルシウム 100回問54

 

 

◆ dについて
d × ヒプロメロースは、腸溶性コーティング剤として用いられる。
ヒプロメロースは、腸溶性コーティング剤として用いられない。
腸溶性コーティング剤として用いられるのは、ヒプロメロースフタル酸エステルである。

 

ヒプロメロースはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)のことであり、
セルロースのヒドロキシ基の一部にメチル基(−CH3)またはヒドロキシプロピル基(−CH2CHOHCH3)を結合させた半合成高分子であり、水を加えると膨潤し,澄明又は僅かに混濁した粘稠性のある液となる。エタノールには溶けない。
ヒプロメロース(HPMC)は、湿式顆粒圧縮法の結合剤,胃溶性フィルムコーティング剤,増粘剤,懸濁剤などに使用される。

 

なお、ヒプロメロースフタル酸エステル(HPMCP)は、
酸性ではほとんど溶けないため、腸溶性コーティング剤として用いられる。

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