アスピリンの構造と化学名 薬剤師国家試験

第95回薬剤師国家試験 問2の1
日本薬局方医薬品の構造に対する化学名の正誤を判定してみよう。

 

アスピリンの構造と化学名 薬剤師国家試験
1.2-Acetoxybenzoic acid

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薬剤師国家試験過去問題集 化学 化合物の命名

 

第95回薬剤師国家試験 問2の1 解答解説

 

アスピリンの構造と化学名 薬剤師国家試験
1.〇 2- Acetoxybenzoic acid

 

設問の化合物はアセチルサリチル酸(アスピリン)である。

 

◆ 主基・母核

 

優先順位は、
カルボン酸>エステル なので、
主基はカルボキシ基である。
官能基の優先順位については、下記のリンク先を参照
IUPAC命名法 官能基の優先順位 100回問10

 

よって、母核(主鎖)は安息香酸(benzoic acid)である。
ベンゼン環に直接主基が結合している構造が母核である場合、主基が結合しているベンゼン環の炭素を1位とする。

 

アスピリンの構造と化学名 薬剤師国家試験

 

 

◆ 置換基の命名

 

母核のベンゼン環の2位に酢酸エステルが置換している。
エステルを主基以外で命名する際、カルボン酸の-ic acid を-oxyに代えて接頭語とする。
よって、母核でない酢酸エステルは、acetoxyという接頭語になる。

 

以上のことから、アセチルサリチル酸(アスピリン)の化学名は、
2- Acetoxybenzoic acid である。

 

アスピリンの構造と化学名 薬剤師国家試験

 

 

★参考外部サイトリンク
命名法(猫でもわかる有機化学さん)

 

IUPAC命名法(ヘテロ)(薬学これでOKさん)

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