シスプラチンの構造 102回薬剤師国家試験問6

第102回薬剤師国家試験 問6 
シスプラチン((SP-4-2)-Diamminedichloroplatinum)はどれか。1つ選びなさい。
シスプラチン((SP-4-2)-Diamminedichloroplatinum)はどれか 102回薬剤師国家試験問6

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薬剤師国家試験過去問題集 化学 化合物の命名

 

第102回薬剤師国家試験 問6 解答解説 
シスプラチン((SP-4-2)-Diamminedichloroplatinum)の構造は1である。
シスプラチン((SP-4-2)-Diamminedichloroplatinum)はどれか 102回薬剤師国家試験問6

 

 

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第102回問6(e-RECさん)

 

 

以下、詳細
時間があれば参照

 

錯体の命名について、錯体は様々な立体構造をとるが、名称の中で錯体の形を表すためにIUPACでは多面体記号の使用が認められている。
シスプラチンの名称の中のSP-4というのが多面体記号の1つで、これは配位数4の平面四角形型を表す。数字の4は配位数を表している。
次に配位子の配列を示す必要があるが、SP-4-2の2の数字が配位子の配列を表す。
この2という数字がどのようにして付けられたのかについて、錯体の形状が四角形に基づくものである場合、優先順位が1位の配位子とトランスの位置にある配位子の優先順位を記すことにより、錯体の配位子の配列を表す規則がある。これをトランス最大差の原理という。

 

下記は、金属Aを中心とした4配位子による平面四角形型の錯体の配位子の配列の違いを、トランス最大差の原理に従い表したものである。
シスプラチン((SP-4-2)-Diamminedichloroplatinum)はどれか 102回薬剤師国家試験問6

 

なお、同じ配位子が複数結合しているときの優先順位の付け方であるが、それらには同じ番号を付ける。
アミノ基が2つ、Clが2つと同じ配位子が複数結合しているが、2つのアミノ基はどちらも1位であり、2つのClはどちらも2位である。
シスプラチンの構造は、SP-4-2-Diamminedichloroplatinumという名称から、プラチナに2つのNH2と2つのClが配位子として結合する平面四角形型の錯体で、優先順位1位のアミノ基のトランスの位置に優先順位2位のClがある構造である。
以上より、下記の1の構造がシスプラチンの構造である。
シスプラチン((SP-4-2)-Diamminedichloroplatinum)はどれか 102回薬剤師国家試験問6

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