グアイフェネシンの化学名 98回薬剤師国家試験問101の4
第98回薬剤師国家試験 問101の4
以下の日本薬局方収載医薬品の構造式と化学名の組み合わせの正誤を判定してみよう。
4.(2RS)-3-(2-Methoxyphenoxy)propane-1,2-diol
第98回薬剤師国家試験 問101の4 解答解説
4.〇 (2RS)-3-(2-Methoxyphenoxy)propane-1,2-diol
設問の化合物は鎮咳去痰薬のグアイフェネシン(フストジル)である。
◆ 主基+母核
主基は−OHで、母核に2つの−OHが結合するのでdiol(ジオール)である。
母核は炭素数3のpropaneである。2つの−OHの母核における位置番号を示す必要があるが、OHが結合する炭素ができる限り小さい番号となるよう番号を振る。
よって、母核+接尾語は、propane-1,2-diolとなる。
◆ 置換基の命名
母核のpropane鎖の3位に2-Methoxyphenoxyが置換しているので、
3-(2-Methoxyphenoxy)propaneとなる。
◆ 立体
母核のpropane鎖の2位炭素は不斉中心なので立体を示す必要がある。
グアイフェネシンは互いに鏡像異性体の化合物の混合物なので、
立体は(2RS)と記される。
以上のことから、4は、(2RS)-3-(2-Methoxyphenoxy)propane-1,2-diol となる。
★参考外部サイトリンク
命名法(猫でもわかる有機化学さん)