比吸光度とモル吸光係数の計算問題 82回薬剤師国家試験問36
82回薬剤師国家試験 問36
ある医薬品(分子量:300)の2.00mg/100 mLのエタノール溶液につき、日本薬局方一般試験法の吸光度測定法により測定したところ、層長1pで250 nmにおける吸光度は0.520であった。
この医薬品の比吸光度(E 1%1cm)とモル吸光係数(ε)との正しい組合せはどれか。
比吸光度 モル吸光係数
1 130 2600
2 520 5200
3 780 3900
4 260 7800
5 2600 15600
82回薬剤師国家試験 問36 解答解説
正解は4で、
比吸光度(E 1%1cm)は260、
モル吸光係数(ε)は7800である。
◆ 比吸光度(E 1%1cm)の計算
ランベルト・ベール(Lambert-Beer)の法則については、
下記のリンク先を参照
ランベルト-ベールの法則とは
ランベルト-ベールの法則より、
設問の医薬品の250nmの吸光度Aについて次式が成り立つ。
◆ モル吸光係数(ε)の計算
試料溶液のモル濃度(mol/L)を計算すると、
分子量300で2.00mg/100 mLなので、
ランベルト-ベールの法則より、
設問の医薬品の250nmの吸光度Aについて次式が成り立つ。
[別解]
試料の分子量をMとすると、
モル吸光係数と比吸光度の関係について、
次式が成り立つ。
本問の医薬品の分子量は300、
波長250nmの比吸光度(E 1%1cm)は260であることから、
波長250 nmのモル吸光係数(ε)は下記のように計算できる。