拡散係数と半径 102回薬剤師国家試験問94
102回薬剤師国家試験 問94
球状高分子の半径r (m)の逆数r−1と水中での拡散係数D (m2s−1)の間にグラフのような関係が成り立つとする。
いま、半径r の球状高分子Aの拡散係数DAが10.0×10−11 m2s−1であったとき、
半径2.5rの球状高分子Bの拡散係数DB (m2s−1)に最も近いのはどれか。1つ選びなさい。
1 1.6 × 10−11
2 4.0 × 10−11
3 10.0 × 10−11
4 25.0 × 10−11
5 62.5 × 10−11
102回薬剤師国家試験 問94 解答解説
正解は2の4.0×10−11 m2s−1である。
溶液中の溶質の拡散係数Dについて次式が成り立つ。
上式より、拡散係数Dは溶質半径rに反比例する。
言い換えると、拡散係数Dは溶質半径の逆数(r−1)に比例する。
設問のグラフより、溶質半径の逆数(r−1)に対する拡散係数Dのプロットが右上がりの直線を描いていることから、本問の球状高分子においても、拡散係数Dと溶質半径rは反比例すると考えられる。
高分子Aの半径はrで、高分子Bの半径は2.5rである。
Bの半径はAの2.5倍なので、Bの拡散係数はAの1/2.5倍であると考えられる。
よって、Bの拡散係数は次のように求められる。
DB = DA × 1/2.5
= 10.0×10−11 m2s−1 × 1/2.5
= 4.0×10−11 m2s−1
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