ノイエス−ホイットニー式のみかけの溶解速度定数 91回薬剤師国家試験問169

91回薬剤師国家試験 問169
固体薬物の溶解速度を測定した結果、下記のデータを得た。

 

ノイエス−ホイットニー式のみかけの溶解速度定数 91回薬剤師国家試験問169

 

みかけの溶解速度定数(cm−2・min−1)として最も近い値はどれか。ただし、薬物の溶解度は2.0 mg/mL、固体薬物の有効表面積は1 cm2であり、実験中表面積は変化しないものとする。この時間内ではシンク条件が成立しているものとする。

 

1 0.01  2 0.02  3 0.03
4 0.04  5 0.05

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91回薬剤師国家試験 問169 解答解説
正解は1の0.01である。

 

下記の溶解速度に関するNoyes-Whitneyの式について、
dC/dt = k・S・(Cs−C) …@
dC/dt:溶解速度 k:見かけの溶解速度定数 
S:固体薬物Aの有効表面積 Cs:薬物Aの溶解度 
C:溶液中の薬物Aの濃度

 

シンク条件(Cs>>C)では、
次のA式が成り立つ。
dC/dt = k・S・Cs …A

 

A式を有効表面積Sが一定という条件で積分すると、
次のB式が成り立つ。
C = k・S・Cs・t …B

 

B式に設問のデータを代入してkについて解けば良い。
溶解度は2.0 mg/mL、固体薬物の有効表面積は1 cm2
時間5minの時、溶液の薬物濃度は0.100 mg/mLであるので、
kは下記のように求められる。
C = k・S・Cs・t より、
0.100 mg/mL = k・(1 cm2)・(2.0 mg/mL)・(5min)
k = 0.01 cm−2・min−1

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